平成30年12月15日(土)に、置賜「地材地住」ネットワークと山形大学工学部「建築・デザ
イン学科」との連携協力事業として、木材流通に関する視察研修を行いました。
視察研修は、建築・デザイン学科の学生が①は全員、②~④は2班に分かれて、木材流通に
関する実際の現地を見聞しました。
視察研修にご協力頂いた団体は次の通りです。
①山形県森林組合連合会(天童木材流通加工センター)
②(株)アイタ工業
③(株)沖田木材産業
④南陽市吉野公民館(吉野森林交流センター)
- - - - - - - - - - - - - - -
①山形県森林組合連合会「天童木材流通加工センター」
山形県森林組合連合会の小野事業部次長より説明と案内がありました。
・森林組合系統組織概要について
県内13森林組合と連携し、森林所有者の社会的・経済的地位向上を図ることを旨としてい
る。森林環境保全と林業の振興を通して、水資源の涵養・県土保全・良質な木材提供を行
い、加えて地球温暖化防止へも貢献している。
・木材共販について
天童木材流通加工センターで行われる木材の共販(市売り)の説明と、センター内に椪積
みされている木材(丸太)について見聞した。
森林から切り出した木材(丸太)を初めて見て、これらがどのような経路をたどって加工される
のか、建築部材になるのか、建築物になるのか興味津々です。
- - - - - - - - - - - - - - -
②(株)アイタ工業
(株)アイタ工業の遠藤課長より説明と案内がありました。
・広葉樹床フローリングについて
様々な樹種の広葉樹を使って住宅用フローリング材を作っています。
樹種よって色々な特徴があります。
例 : ・ナ ラ 硬くキズがつきにくく、耐久性に優れている。
水分を多く含んでおり弾力がある。
・クルミ インテリアに映える自然な木。
自然な光沢があり感触が良い。
・ほかに、ブナ、クリ、山桜、朴、桂、桐 等を取り扱っている。
・プレカットテクノロジーについて
加工精度が均一化され、厳しく品質管理された耐久性の優れた部材(乾燥材・集成材)を
現地で組み立てることにより、「高性能・高品質住宅」が「低コスト」で出来るシステムです。
製材し乾燥させた広葉樹の板材を見聞する。
加工工程を経てフローリング材「製品」になる。
丸太の製材・加工工程を見学する。
加工工程を経てできた製品(針葉樹・広葉樹)は、ユーザーのもとに届けられます。
高性能プレカットマシーンを見学する。
木造住宅の構造材が、自動的に加工されて製品となっていることに驚きの声があがる。
製品を見て、触れてみる。
実際にプレカットした製品を組み立ててみる。
- - - - - - - - - - - - - - -
③(株)沖田木材産業
(株)沖田木材産業の沖田専務より説明と案内がありました。
・森の恵みを家造りに生かす。
=木材が家になるまで= 丸太の伐採➯原木市場➯製材工場(市場・材木店・プレカット工場)
➯大工・工務店➯施主
=製材の流れ= パーカ(皮むき)➯大割(サイズに応じて)➯乾燥➯仕上げ➯保管・出荷
・工場内を見聞する。
パーカで皮をむいた丸太の大割り工程を見学する。
大割した板材等を乾燥する施設を見学する。
乾燥した板材を仕上げ加工した「製品」に触れてみる。
製品保管施設を見学する。
製品の保管・管理・出荷状況を見聞する。
- - - - - - - - - - - - - - -
④南陽市吉野公民館(吉野森林交流センター)
置賜総合支庁森林整備課早乙女林政主査より説明と案内がありました。
・吉野森林交流センターは、平成23年12月竣工しました。
森林交流センターは、地上1階、木造、和小屋組、延床面積574.47m2で、構造材・木質
合板全建築数量が188.8m3です。
全建築木材使用量の84%は、地元南陽市吉野地区産のスギ材を使用しています。
- - - - - - - - - - - - - - -
①山形県森林組合連合会(天童木材流通加工センター)
②(株)アイタ工業
③(株)沖田木材産業
④南陽市吉野公民館(吉野森林交流センター)
を限られた時間ではありましたが、建築デザイン学科の学生は熱心に研修しました。
初めて「見たり・聞いたり」するものが沢山あり、大変勉強になりました。
この度の視察研修に、快くご協力頂いた各位に深く感謝申し上げます。
また是非企画して欲しいとの声もありました。
今回の研修を基に、更に良い研修が出来るようNWで検討したいと思います。