置賜「地材地住」ネットワークと山形大学工学部「建築・デザイン学科」の連携協力
事業として、令和2年2月18日に“木材流通に関する視察研修”を開催しました。
視察研修にご協力頂いた団体は次の通りです。
⑴ 山形県森林組合連合会(天童木材流通・加工センター)
⑵(株)アイタ工業
⑶(株)沖田木材産業
⑷ 高畠町屋内遊戯場「もっくる」
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研修は、山形大学工学部「建築・デザイン学科」三辻教授よりご挨拶を頂き、スタート
しました。
令和元年5月11日に三沢県営林を会場に“森林見学研修”を行いましたが、今日は、伐採
した丸太が運搬され、建築物にどのように利用されていくのか学びたいと思います。
情報提供として、置賜総合支庁森林整備課 山嵜課長補佐(普及担当)より山形県の木材
流通の現状について説明がありました。
①山形県の木材流通と中大規模施設の木造化に向けて
②なぜ木材を使うのか
③耐火に関する建築規制
④中大規模施設における木造化・木質化の取組み
国産材の素材(丸太)生産量、各県別の素材(丸太)の生産量等について質問があり、
山形県の木材流通について学びました。
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⑴ 山形県森林組合連合会(天童木材流通・加工センター)
県森連事業部の小野智信次長より次のとおり説明がありました。
①森林組合系統組織概要
②木材共販について
○共販事業、一般販売、土木用資材
・取扱い数量、取扱い金額の推移について
・売上平均単価の推移について
・令和元年10月市況について
③木材市場の見学
木材流通加工センター(市場)で、どのようにして販売され、どのように流通している
のかを学びました。
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⑵ 株式会社アイタ工業
アイタ工業の遠藤勝幸工場長、遠藤由紀夫営業課長、五十嵐政紀プレカット主任、鈴木
昭夫プレカット主任より次の通り説明がありました。
①アイタ工業の木材加工(製品生産)の流れ
木材(丸太)仕入れ ➡ 木材(丸太)製材 ➡ CAD(データ入力) ➡ PC工
場(加工・組立 → 検査・梱包・現場) ➡ 販売・配送
②針葉樹(主にスギ材)、広葉樹(ブナ、クリ、ヤマザクラ、オニクルミ、ナラ、ホオ
ノキ、カツラ、キリ等)の性質・特質・魅力・製品について
③製材工場見学
☆地元生まれの木が生きる。
☆地元で育った木は、木材になっても同じ気候条件下で生き続けてくれる。
素材(丸太) ➡ 製材 ➡ 加工(プレカット) ➡ 検査 ➡ 製品 になるまで
を学びました。
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⑶ 株式会社沖田木材産業
沖田木材産業の沖田洋元専務から会社の概要説明がありました。
①製材の流れ
バーカ(丸太の皮むき) ➡ 大割(製品サイズに応じて) ➡ 乾燥(必要な含水率まで)
➡ 仕上げ(表面を滑らかに、正確な寸法に) ➡ 製品保管(JAS製品) ➡ 出荷
②製材工場見学
③二色根区公民館見学(沖田木材産業の製品を使用)
製材 ➡ 乾燥 ➡ 加工・仕上げ ➡ 製品保管 ➡ 出荷 までの流れと
実際に沖田木材産業の木製品を使った二色根区公民館を見学して、建物がどのように
木製品を使用して建築されたのかイメージできたのではないでしょうか。
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⑷ 高畠町屋内遊戯場「もっくる」
高畠町役場の菊池社会教育課長と八巻福祉こども課長より、高畠町産材(杉)を使った
屋内遊戯場「もっくる」の経過について説明がありました。
①廃校になった中学校体育館のリノベーション
②既存建築を効果的に再活用する工夫
③建築と家具を一体化した合理的な空間構成
④旧体育館の特徴を生かした木育空間
⑤「もっくる」見学
「もっくる」では、高畠町産材を88%という高い割合で使用しました。
高畠町は、設計段階から木材を準備し、工事業者に材料を支給する分離発注方式によって、
高畠町産木材を活用した建設を実施しました。
地域の木材資源を利用した建築物を見聞し、大変勉強になりました。
今日の研修は、学生達のこれからの受業・実習に役立つことと思います。
また、将来、建築物を設計する時にも、きっと役立つことになると思います。
研修にご協力頂いた関係各位に感謝申し上げます。
ありがとうございました。